「きんちく」と呼ばれる竹が山林の中や、田畑の近くに生育していることがあり、鹿児島では境界木として扱われていることがあります。
山の中では、境界の根拠となる図面が無かったり、境界杭などの物証が少ない場合があり、こういうときに境界の目印になる可能性がある「きんちく」と呼ばれる竹を探す場合があります。
正式な名前を知りませんでしたが、「蓬莱竹」というそうです。
昔の方がこういう方法で境界を残してくれたおかげで、現代において比較的容易に境界を見つけられたりします。
山中できんちくを見つけると、「きんちくがあった!(=ここが境界!?)」と、とりあえず喜びますが、境界立会をするとそこは境界ではない、とあっさり否定されることもありますので、ぬか喜びになる可能性が多少ありますが、境界を判断するうえで大変参考になる竹です。
境界木の重要性が判例にも示されていました。
東京高裁判例昭和39年11月26日
古くから係争地の占有の状況、隣接両地の公簿面積と実測面積との関係を主にし、この他公図その他の地図、境界木または境界石、場合によっては林相、地形等を証拠によって確定し、それらの各事実を総合して判断することを要する。